プロット:
高畑勲監督の『時間のおとぎ話』(1991年)の夢のような詩は、あたかも現実の人物が目の前に生き生きとしているかのようです。仕事に疲れ、恋に悩む女性CMディレクターは、まだ人生の行方が分からない30代。率直な友人を車に乗せて、親戚を訪ねるために故郷に戻ります。朽ち果てた両親と奇妙な兄弟は他人のように見えますが、幼少期の温かい思い出は祖母の枯れた手の中にだけ残っています。少年時代の屈託は夕日とともに消え去り、残照が輝くブルーアワーの中で、伸び伸びとした瑞々しい光が夢のように飛び交う、自由で自由な自分に再び出会い、勇気を取り戻して未来へ向かう。太陽が迫っています。 TSUTAYAクリエイタープログラム審査員特別賞を受賞。