東京――「暁特区」。この国に新設予定の経済特区は、大企業「咲島ホールディングス」に施政権が移譲された。特区内でのみ適用される減税やその他の利権を巡ってライバル企業が様々な陰謀を張り巡らせ、やがて大規模な暴動「暁の乱」が勃発した。内政は破綻し、咲島ホールディングスも解散した。シャオ特区は国家自治が実現できない管理不能地域となった。無法地帯と化したこの街を守る男たちがいた。猛獣の力を封印した刺青「聖なる刺青」を入れた人間、通称「SCARD」。それぞれが独自の特殊能力を持ち、弾丸を体に当たる前に逸らしたり、剣を粉砕したりするなど、あらゆる攻撃を無力化する防御力を持っている。刺青の力で街を守る「ヘリオス」、組織を守る「アルテミス」、秩序を守る「公安」が新興勢力となって暁特区を守っている。弱いながらも日々闘いを続け、それでも彼らは自らの「正義」を貫く。そんな混乱の中でも生き抜く彼ら――これは、彼らの平凡な日常を描いた物語である。